カリスマの最期 http://www.asahi.com/national/update/0919/TKY200509190070.html

カリスマ

カリスマ

中内功は人間離れした狂気を原動力に流通革命を成し遂げたが、最後は人間臭さにより社会に大きな汚点を残したことは非常に残念だ。

中学生時代は三宮のダイエーのメンズ館で買い物をしていたこともあるが、「流通革命」の前と後を知らないだけに有難味というものをなかなか実感できないものである。しかし、時代背景を考えると中内功が成し遂げたこと、そしてその過程における経営者としての判断と行動力は評価に値するし、銀行出身の弟との思考,行動パターンがあまりにも対照的だ。もちろん、両者が両輪であったことは言うまでもないが。

人間の後々の行動をここまで強烈に規定した(ように自分に思い込ませ、ストーリーとして使える)「イベント」というものが自分にあったかというと、阪神大震災ぐらいか。そして次に遭遇しそうな大イベントといえば、また大地震になるのだろうか。


追記:1998年以降に本格的にダイエーが崩壊していった過程が追記されている。人名の索引があるのは珍しいかも。

カリスマ―中内功とダイエーの「戦後」〈下〉 (新潮文庫)

カリスマ―中内功とダイエーの「戦後」〈下〉 (新潮文庫)